人気ブログランキング | 話題のタグを見る

メスト/マーラー・ユーゲント管(1989.8.18 ザルツブルク)

【CD】ORFEO C868121B メスト/マーラー・ユーゲント管(1989.8.18 ザルツブルク)_c0131490_20161337.jpg

フランツ・ヴェルザー=メスト
グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団

ブルックナー:交響曲第7番ホ長調 WAB.107 [ノヴァーク版]

1989年8月18日 ザルツブルク、祝祭大劇場
※ステレオ/演奏後拍手収録あり



ブルックナー交響曲第7番
ヴェルザー=メスト指揮
グスタフ・マーラー・ユーゲント管
1989年ザルツブルク音楽祭

クラウディオ・アバドの提唱で設立された「グスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラ」による発足3年目のライヴ録音。このときはヴェルザー=メストも29歳の誕生日を迎えたばかりという若さだったので、オーストリアの若手指揮者によるオーストリアのユース・オケとの演奏ということになります。

【快速テンポ】
ブルックナーゆかりの地であるリンツに生まれたヴェルザー=メストは、実演で数多くのブルックナー公演をおこなっているほか、CDやDVDでもその演奏はすでによく知られています。
 交響曲第7番については、1991年8月にロンドン・フィルを指揮したEMIのCDと、2008年9月にクリーヴランド管弦楽団を指揮した映像作品がリリースされており、前者は60分48秒、後者は63分31秒というトータル・タイムでした。
 今回のグスタフ・マーラー・ユーゲント盤は、ロンドン・フィル盤の2年前の録音ですが、演奏時間は56分1秒とかなり快速になっています。音楽監督に就任した有名オケとの演奏と、地元ユース・オケとの演奏という条件の違いなのか、それともホールの違いなのかはよくわかりませんが、第1楽章での2分の差はテンポ設定に対する解釈の違いというほかないので、この差は興味深いところです。

【ヴェルザー=メストとマーラー・ユーゲント管】
グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団は、すべてのセクションが高い表現意欲を持ち、実演でときに一気に増幅されるマッシヴで直線的な音響のすごさを持っていることでも知られていますが、そのことはヴェルザー=メストとのブルックナーの交響曲第8番とR.シュトラウスのアルプス交響曲の録音でも感じられたことでした。どちらの演奏も、エネルギーにあふれ、鋭い切り込みを遺憾なく発揮したホットな演奏となっていたので、今回の演奏でも期待の高まるところです。

【収録情報】
・ブルックナー:交響曲第7番ホ長調 WAB.107 [ノヴァーク版]

 グスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラ
 フランツ・ヴェルザー=メスト(指揮)

 録音時期:1989年8月18日
 録音場所:ザルツブルク、祝祭大劇場
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

【ヴェルザー=メストのブルックナー7番 演奏時間比較】
 1989 17:47+19:04+8:26+10:44=56:01(マーラー・ユーゲント管)
 1991 19:48+20:24+8:58+11:37=60:48(ロンドン・フィル)
 2008 19:29+21:36+9:21+13:05=63:31(クリーヴランド管)