クルト・マズア指揮
フランス国立管弦楽団
トレーケル(Br)

シューベルト:交響曲第7番「未完成」
マーラー:さすらう若人
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

2006年8月21日
ルツェルン、コンツェルトザール
ルツェルン音楽祭2006

マズア指揮フランス国立管のルツェルンライブだ。このコンビはこの夏、ホルシュタイン、ラインガウでも「悲愴」メインに巡業していた。「悲愴」は最も好きな交響曲のひとつで、指揮者の個性が出やすい楽曲だと思う。最近はスラットキン指揮デンマーク国立響が印象に残っている(恐怖感に溢れている)。少し前だとゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管のロッテルダムライブが凄いの一言にすぎる超名演。「悲愴」に関しては強烈な個性を示してもらいたい。
この「悲愴」は全体的に明るい雰囲気でシンフォニックである。フランス国立管の機能性やアンサンブル能力が存分に生かされている。第4楽章なんかは「悲愴」で終わりでなく希望が見えてくるような演奏だ。逆に前半の「未完成」は暗く、重め。「さすらう」のトレーケルの気持ちの入った歌唱で名演。マズアはもう少し聴いてみたい指揮者である。
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佐渡 裕 指揮
スイス・ロマンド管弦楽団
ミーシャ・マイスキニコライ・ルガンスキー、ルノー・カンプソン

ベートーベン;交響曲第7番
ベートーベン:三重協奏曲

2006年1月11日
ジュネーブ、ビクトリアホール

今年のNHK-FMの日本人指揮者特集でとりあげられた佐渡裕指揮スイス・ロマンド管の演奏会を聴いた。佐渡はライブの人と自らも語っているように熱気に溢れた演奏会になっている。オールベトプロで前半の7番は冒頭の和音からスタイリッシュな印象を受ける。もっと表情が欲しいところはあるがティンパニの打ち込みも強く、第4楽章の駆け抜け方は強烈だ。後半のロシアの名手を迎えた三重協奏曲は佐渡は一転して落ち着いた解釈だが、表情は若々しい。味わい深いソロがいい。意外とオケとソロの息の合った演奏になっている。
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ザ・ファーストナイト・プロムス2006

イルジ・ビエロフラーヴェク指揮
BBC交響楽団
BBC交響合唱団
フリットリ、トムリンソン

モーツァルト:フィガロの結婚~序曲、アリア
         ドンジョバンニ~アリア
スメタナ:モルダウ
ドヴォルザーク:テ・デウム
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

2006年7月14日
ロンドン、ロイヤルアルバートホール
BBCプロムス2006

今年のプロムスはBBC響の新主席指揮者のビエロフラーヴェクによるモーツァルト、ビエロフのお国もの(チェコ)、ショスタコ、年男を織り交ぜたプロとなった。ビエロフとBBC響はプロムスに3回出演していて他にドヴォ9、ブル9を披露している。7月8日にはキッシンゲン音楽祭にも出た(メンデ3番)。
演奏はハイテンションのフィガロ序曲で始まり、フリットリは落ち着いた安定感のある歌唱を披露。モルダウはノリの良さがいい。ドヴォはトムリンソンとBBCコーラスの折り合いが素晴らしい。タコ5はあっさりとしていてくどさがない。第3楽章では切なさが表にでていて感動をさそう。テンポ感のあるタコ5もなかなか良い。今年も名演がたくさん生まれたプロムスの良きスタートとなった。
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マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

ベートーベン:交響曲第8番
マーラー:交響曲第1番「巨人」

2006年11月17日
アムステルダム、コンセルトヘボウ大ホール

11月15日に続いて、17日に行われた日本ツアー壮行現地ライブ。NHK-FMではこのところヤンソンスが流れないが海外では多く流れている。また、この夏の音楽祭でもバラの騎士~組曲、タコ7、モーツァルトを振っていたようだ。バラ騎士は一刻も早く聴きたい。3月にBRSOとマラ5で名演を聴かせているだけに今回の1番への期待は大きかった。その1番から。全体を通して足取りは重たい。しかしながら音は厚く、爆発力もあり終楽章では圧倒的な盛り上がりで聴衆を熱狂の渦に巻き込んだ。前半、ヤンソンスのベートーベンはいまいち感動できない。流れが悪く、やりたいことが中途半端に思う。昨年のNHK音楽祭におけるBRSOとの7番でもそうだった。
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マリス・ヤンソンス指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」
ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」

2006年11月15日 アムステルダム、コンセルトヘボウ大ホール


ネットラジオからの音源。現在、このコンビはこの日のプログラムを含むベートーベンの8番、マーラーの1番、モーツァルトのピアノ協奏曲で来日公演を行っている。つまり、出発直前現地ライブである。11月17日はべト8&マラ1のコンサートも現地で開かれている。今年もヤンソンスは絶好調でバイエルンRSOとポリーニとのブラームスのピアノ協奏曲2番とマーラー5番のプロは今年のベスト・ワン候補である。
今回の「新世界」は充実した音の連続で第2楽章の感情の込め方、第4楽章の弦の美しさは特筆できる。第4楽章の煽りは盛り上がった。へボウ管の気合、熱気も半端なく凄く、ライブならではの厚い、熱い演奏である。
春の祭典は恐ろしいまでに緊張感があり、荒々しくオケが鳴り、大名演である。日本公演でも聴衆は熱狂したことだろう。
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